にそべげ

個人の感想です。

11月まとめ

スプラトゥーン3やってたいたのもあるが、新規ゲームは一本だけだった。

タクティクスオウガ リボーン

シミュレーションRPGの金字塔タクティクスオウガのリメイクであるPSPタクティクスオウガ 運命の輪のリメイク*1。 筆者はオリジナルのSFC版もPSP版もやったことはないので、このリボーンが初タクティクスオウガ。 最初に総評を書いてしまうが、率直なプレイした感想としては佳作くらいの評価だった*2

本作はシミュレーションRPGだがストーリー進行でレベルキャップがかけられており、レベルを上げて無理やり攻略するパワープレイはできないようになっている。 またそのゲームバランスは近年のゲームとしては珍しくわりと骨太な難易度であり、特に中盤あたりは人によっては投げてもおかしくない難易度だった。 オリジナルのSFC版がバランス崩壊気味*3だったのでバランス調整した結果とのことだが、この難易度は近年のゲームに慣れた人からすると人によってはクリアすらできないのではなかろうか。 せめてレベルキャップを廃止したイージーモードをつけても良かったのではと思う。

個人的にはシミュレーションゲームということで、ひたすらレベルを上げて脳死で突破するのではなく、 ゲームのタイトル通り戦略(タクティクス)を用いて攻略していくという方針は嫌いではない。 実際自分としても中盤の一部のステージは位置取りを気にしたり、アイテムやデバフを全力で駆使して攻略することになり中々楽しめる部分も多かった。

しかしその適当なプレイを許さない難易度のためか敵キャラの体力が多めなに設定されている影響*4で1回の戦闘が長くなりがちでしんどい仕様になっている。 本作はSFC時代のいわば水増しのようなステージも忠実に再現されているのか そこまで難しいわけでもないがただ時間が長くかかるステージというのが特に終盤に多くなり、シンプルにストーリーをすすめる上でもテンポが悪いと感じた。 そこにレベルキャップの仕様も加わり、戦って得られるものはあまりない*5中で戦闘を何回もするのは正直楽しさと言うよりはしんどさのほうが大きいところであった。

個人的には高難易度にするならここらへんの水増しのようなステージは削ってほしかったというのが正直な感想である。*6 ただしこれらは4倍速モードとかがあれば戦闘テンポがよくなり印象が変わったのかもしれない*7

よく言及される本作リボーンで追加されたバフカードの要素だが、これについてもバフの効果が大きすぎてステージの序盤はバフカード集めに奔走する戦略が大部分で正解になってしまっている点で個人的にも評価が微妙な要素だった。 待ち戦略の対策、戦闘に偶発性を持ち込むための要素とのことだったが、バフカードの効果がかなり強いのとバフカードのランダム性の影響で戦略というよりはバフカードの出現運にゲームが支配されているように思えてしまった。 またバフカードを取るために地形を無視できる飛行ユニット、移動力が高いキャラクターが全体的に強めになってしまっている印象である。

悪い点ばかり先に述べてしまったが、良い点もありそれはやはりストーリーだろう。 まだシンプルなストーリーだったり、表現が未熟なゲームが多かったSFC時代のRPGでこれほど凝ったセリフ回し、演出、ストーリーがかなりの衝撃を当時のプレイヤーに与えたのは想像に容易い。 実際本作もある程度の加筆や調整はあるものの、その骨格となるストーリーは現代の他作品と比べても全く見劣りしない。 また高低差の概念、WT、ユニット方向、遠距離武器の射線等々を考慮した戦闘システムと当時のドット絵のグラフィックも SFCの標準的なゲームと比較して相当ハイレベルだったろう。

本作でタクティクスオウガを初プレイした自分としてもその部分においてタクティクスオウガが歴史的に偉大なゲームというのは十分に理解できた。 その点で本作を現代の最新機でプレイできるようにリメイクを再度してもらえたことには感謝である。

*1:最近リメイクのリメイクがちょこちょこ出てくるがそれだけビデオゲームの歴史が長くなったということか

*2:手放しに良作とは言えないが少なくとも駄作ではないというライン

*3:弓、石化が過剰に強かったらしい

*4:バフカードでの強化前提の体力。バフカードを集めるのにも時間はかかる上にダメージアップのバフが出現するかは運しだいなので結局時間がかかる。

*5:レベルキャップには簡単に到達するので、戦闘で得られるのは敵のドロップ品のみ。このドロップ品もストーリーではほぼ換金用の価値しかない。

*6:ただしリボーンはオリジナルの忠実なリメイクという要素もあると思うのでこれもできないところが難しい

*7:倍速モードがデフォルトであるべきスピードと思っていたので4倍速は欲しかった