にそべげ

個人の感想です。

6月まとめ

ストリートファイター6

2D格ゲーの始祖であるストリートファイターシリーズ第六作。 もともとストーリー要素も薄く基本的には対戦要素のみといえる硬派なジャンルゲームだったが、 今作からはワールドツアーという一人用のアドベンチャーモード、またオンライン上でゲームセンターを再現したバトルハブが実装された。

本作のワールドツアーではプレイヤーの分身となるアバターを作成して、各地にストリートファイターのキャラクターに弟子入りして強くなり世界を巡る。 その中でストリートファイターのキャラクターの深彫りやストーリーを楽しめる。 またこのワールドツアーの中で格闘ゲームのイロハを教えてくれるので格闘ゲームが苦手な人でも楽しめるように設計されている。 基本的には3Dのフィールドを探索、戦闘は2D格闘ゲームとなっているが、RPGのようにレベルの概念や装備の概念もあるので 前述のチュートリアルの要素も含めて格闘ゲーム初心者に向けて実装されたモードといえる。 ただしバランスの調整は雑だなと感じるところも多く、後半の敵についてはやたらに体力が多くて固い敵が多く、 最後は回復薬をがぶ飲みして倒すようなサイクルになってしまいがちなのが少々残念だった。

バトルハブも要はオンライン対戦のロビー機能を豪華にしたようなものだが、 単純に対戦を楽しめるだけではなく、カプコンの過去のアーケードゲームを楽しめるようになっていたりとただのロビー機能で終わらないような工夫がされている。

そして肝心の本作の対戦システム、バランスだがこれは個人的にはかなり良好だった。 インパクトまわりは単純な操作でしっかり駆け引きが成立しているし、見ている側もわかりやすい。 ドライブシステムも攻防両方を一本のゲージで表現できていて、攻撃的にゲージを使えば防御面がもろくなるというバランスは非常にシンプルでわかりやすい。

もちろん特定キャラの一部行動が強くないか?とかバランス面で全く不満がないわけでもないが 全体としては非常に出来が良いので今後のキャラクター追加や調整含めて楽しみ。

5月まとめ

バイオプロトタイプ

戦闘実験を繰り返し最強生物の作成を目指すヴァンサバ系ゲーム。 ゲーム構成としては戦闘 -> 強化 -> 戦闘の一定ラウンドしのげればゲームクリアというよくある構成。 多様な特殊能力を持つキャラクターと戦闘で得られる多様な強化アイテムを組み合わせて最強ビルドを構築する点も同様。

ではこのゲームの他のヴァンサバ系ゲームとの差別点が何かというとそれは強化システム。 このゲームの強化システムはキャラクターの脳から伸びる神経に強化アイテムである細胞を付けることで初めて効果を発揮する 細胞からはまた神経が複数本生えているのでその先に細胞を付けることで細胞を多数接続することができる。

面白いのがこの細胞の効果が発動するとN%で次の接続された細胞の効果を発動するという細胞効果が連鎖的に発動する仕組みがあること*1 これらの効果をうまく利用すると一つの攻撃が連鎖的に多数の攻撃を引き起こすことが可能になり、ヴァンサバらしい弾幕を作ることができる*2

戦闘はほかのヴァンサバと同様に攻撃は自動で行われるので、キャラクターを動かすだけだが 先ほど組んだ細胞の連鎖が狙い通り、または想定以上の戦果を挙げると非常に面白い。*3

ほかのヴァンサバよりもよりプレイヤーのビルドが重要な作品なので、少々食傷気味だったヴァンサバ系ゲームとしては非常に楽しめた。 価格もほかのヴァンサバ系ゲームと同様に安いのでお勧め。

ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説

ローグライク+リズムゲーであるクリプトオブネクロダンサーのシステムで作られたゼルダの伝説。 ベースはクリプトオブネクロダンサーなのだが、全般優しく作られていてゼルダの伝説のような謎解き要素もある。 オリジナルのクリプトオブネクロダンサーは難しいのもあって途中でやめてしまったが、本作はローカルマルチプレイもできたりと優しい難易度だったので楽しくクリアできた。

*1:連鎖発動する条件は細胞ごとに違う

*2:実際には細胞ごとに次にどんな細胞が接続できるかなどの制約があるので、うまい連鎖を作るにはこの制約のパズルをうまく解消しなければならない

*3:逆に思ったように効果の連鎖が起きなくて敵にやられてしまうことも多々ある

4月まとめ

Wurroom

前衛的すぎるクリックアドベンチャー? ゲームというよりは芸術・映像作品。 豊富なクレイアニメーションをベースにした作品で ゲーム内オブジェクトをクリックすると不可思議な挙動をとる。

明確なストーリというのもなく、ただただ奇妙奇天烈なオブジェクトをクリックしてその不可思議な変容を眺めるだけ。 まぁ無料で配られている作品なので物好きな人は見てみるといいかもくらい。

Shdows of Doubt

ランダム生成された町の中で探偵として殺人事件の謎を追う。 面白いのが殺人事件自体の内容もランダム生成されおり、犯人も凶器もほぼすべてがランダム生成されている点。 犯人も100人レベルの町の中の誰かという規模であり、そもそも容疑者の所在を掴むところからスタートする。 犯人情報、凶器などの証拠を警察に提出することで事件が解決するので、この情報を探しだすために奔走するのが主なゲーム内容となるだろう。 一応最終目標としては複数の事件を解決して町の中の名声を最大にすることになるのだろうか。

殺人事件を解決するためなら事件現場への不法侵入、窃盗、脅迫、賄賂と何でもあり、 こんなことをすれば警察にも当然追われるので、どう解決するかを含めてプレイヤーの自由度はかなり大きい。 というかどう考えても不正行為をしないと情報が得られないのでやるしかい。

事件解決のために犯人を追い詰めるというか、そもそも事件関係者を捜索することから始まるのと、 その情報取得のための手段の自由度が魅力でありユニークなゲーム。 ただ説明不足な点や、普通にチュートリアルですら難易度が高くてそうそうにギブアップしてしまった。 まだアーリーアクセスだが、ここらへん調整してもらったらまたチャレンジするのもいいかも。

3月 まとめ

EXOPRIMAL OpenBeta Test

恐竜狩りをしたり、プレイヤー間で撃ち合いをするカプコンの近未来PvPvE TPS。 プレイヤーは2チームに分かれてPvEの恐竜狩り競争をした後に、最後にチーム同士でPvPのドンパチして勝敗を競う。 最初のPvEの恐竜狩り競争で勝つと次のPvPが有利になるため、最初のPvEも頑張る必要がある。

BetaTestができたのでやってみたが、最初に思った通りコンセプトをうまく消化できてないゲームだと思った。 つまるところPvPvEといいつつPvE +PvPを連続でやっているだけというのが悲しい。 本作は最終的にはPvPでのチーム対決の結果が全体の対戦結果になるが、ゲームバランスとしてもPvEの意味をあまり感じれず無駄な時間に感じた。またPvP自体もほかのチームシューターゲームのほうがよくできていると感じた。

日本人はPvEのほうが好きというのもあるが、素直にPvEのゲームとして質を上げたほうがよかったのでは・・・*1 カプコン製だけあってアクションのできはやはり素晴らしいのだが、周囲の評価としてもほぼ似たような感想もおおいので多分売れないだろうな・・・

Her Story

一風変わったアドベンチャーゲーム。 プレイヤーができることはゲーム内のPCで動画を検索してひたすら閲覧するだけ。 動画は断片的かつその時系列もバラバラであり、プレイヤーはそこから動画内に唯一現れるある女性の謎を追うことになる。

ストーリーの謎を読み解くタイプのゲームだが、その表現方法が実写の動画のみというのがあまり他では類を見ないタイプのゲーム。動画の検索もgoogleのような賢い検索エンジンがあるわけではなく、動画内で話されている単語の完全一致、前方一致程度のワード検索しかできない上に、多数ヒットする場合は上位10件程度しか表示されないというポンコツっぷり。このゲームのゲームらしい部分といえばこの検索ワードをどのように設定するかという所だろうか。 ただこのポンコツなワード検索のシステムによって単純な試行錯誤的に選択肢を選ぶだけにならなくなっておりゲーム性につながっている。

少々ネタバレになるがストーリーはある程度読める展開といえば展開だが、よくよく考えると結局謎は大きく残り、かなり考察しがいがある。 ひたすら動画見るだけのゲームなのでノベルゲームのようなゲームが好きならかなりおすすめ。

オクトパストラベラー2

まだ未クリア。前作と比較すると基本システムが変わらないものの、本作新規要素や仕様変更により各キャラクターができることが明確に増えていて全体的に味方が強い。そのため前作よりも現状は難易度は簡単め。 世界観やストーリーの感じは前作とそこまで大きくはなく、安心と安定のオクトパストラベラーという感じ。 前作を楽しめてプレイヤーなら絶対に本作も楽しめるだろう。 こういうのでいいんだよこういうので。

Wo Long: Fallen Dynasty

コーエ-のダークソウル系ゲーム。 もともとは仁王がこのポジションだったが、sekiroのような体幹システムを仁王に追加してシステムのスリム化をした作品がこの Wo Long: Fallen Dynasty。

最初はsekiroフォロワーと思ってプレイし始めたのだが、蓋をあければ前述の紹介のように要は仁王。 そのため武具のハクスラ要素があったり、キャラクターのレベル要素、またどういったビルドをするかなどのカスタマイズ性もある。

もともと自分が仁王をそれほど評価していないのもあるが、本作もあまり好みのゲームとはならなかった。 一応最後までやったが、結局多数の武器がある意味をそれほど感じられなかったし、数々の用意された術、技も数が多い割には有用性があるものは数が少ない。 ストーリーもなんだか空気みたいなもので面白さを微塵も感じなかった*2

唯一ボス戦は仁王と同様にそれなりに面白かったので、コーエーというかteam NINJAはシンプルなアクションゲームを作ってほしい

Chained Echoes

ファイナルファンタジーゼノギアスクロノトリガーロマサガ等々の90年代JRPGにもろに影響を受けてそうなグラフィックのドイツ初の超王道JRPG。 グラフィックだけでなく、ストーリー、世界観、キャラクターもJRPG好きが好きそうな要素がふんだんに散りばめられていて、往年のJRPGを思い起こさせる。 戦闘システムとしてはFF10のようなタイプのターン製。そこに交代、テンションゲージなどの特有の細かいシステムが付与されている。

特筆すべきはそのストーリーと戦闘システムのバランス。 ストーリーはスカイアーマーというゼノギアスにかなり影響を受けていそうなロボットがでてくるし、 それ以外の点でも数々のJRPGっぽい要素がかなり詰め込まれている。JRPG好きなら間違いなく好きになる。 終盤あたりが少々雑なまとめ方だったのがちょっと残念。あとは翻訳はもうあと一息頑張ってもらいたかった。

*1:モンハンとの差別化がどうとかはしらない

*2:そもそも自分が本作の舞台となる三国志への知識が殆どないものある

2月 まとめ

EastWord

マザー味のある2Dドットなレトロ風アドベンチャーゲーム。 ゲームとしては無口なジョンと謎の少女サンの二人を切り替えて世界各地のダンジョンを攻略していく。

システムとしては端的に言うとゼルダライクなアドベンチャー。 各地で手に入れた道具、アクションを利用して謎を解いたりボスを倒してダンジョンを攻略していく。

注目すべきはやはりその2Dドットで描かれたピクセルアート。 キャラクターのアニメーションはもちろん、世界各地のビジュアアートはかなり緻密。 本当に細部まで書き込まれているので感嘆するしかない。 このレベルのビジュアアートがゲーム終了まで品質を保ったまま提供され続けるのは脅威である。

反面ゲームとしてはどうかというと、謎解きはかなり簡単だし、アクションもそこまで面白いほどでもない。 どちらかというと単調だったり冗長に感じる面もあり、個人的にはもう少々ここらへんは凝って欲しかってところでもある。*1 ストーリーについては懐かしさや優しさを感じるビジュアルに反して少々薄暗い雰囲気をもっている。ここらへんは少しマザーっぽさを感じなくもない。 ストーリー全体としては少々説明不足と感じるところもあり、もう一声説明がほしかった。

全体的にはビジュアルは群を抜いているものの、全体的には少々物足りなさを感じるゲームだった。 ただそれで不足しているというほどでもないので、ビジュアルに惹かれたなら値段も安いしやってみる価値はある。

ホグワーツレガシー

あのハリーポッターシリーズの世界でのオープンワールドRPG。 原作の100年以上前の世界なので原作のキャラクターは基本的には存在しないが、 プレイヤーはホグワーツ魔法学校の編入性として学校生活を楽しむ。

ハリーポッターシリーズにあったファン要素は細かく取り入れられていて 映画には登場しなかったが、原作に登場していたキャラクターも登場している。

ゲームとしてはわりとオーソドックスなオープンワールドゲームという感じで とりたてて悪い点というのはない。そして特別優れた要素という可もなく不可もない作り。 アクションとしてもオープンワールドRPGとしてみると及第点レベルのアクションであり、 ハリーポッターの魔法を使った多様なアクションは表現できている。

オープンワールドゲームで重要となるサブクエスト、探索要素、ミニダンジョンというのは大量に用意されていて、 スカスカな空間をただ歩くだけということにはならない。これも及第点レベルといえる。

ただし探索要素については単純なものが多く、 ボリュームはたしかにあるものの一つ一つは単純すぎて飽きやすいという状態になっている。

前述のとおり総合的には本作はよく言えば及第点レベル、悪く言えば特徴も薄いオープンワールドゲームといえる。 しかしハリーポッター世界をベースに今作オリジナルの世界観をしっかり作れたのも確かであり、 ハリーポッターの世界を大量のボリュームで表現できたというのが本作の何よりも優れた点だろうか。 ハリーポッターの世界が好きな人ならフルプライスではあるものの十分に購入する価値のあるゲームだった。

いっき団結

サンソフトの有名ないっきをヴァンパイアサバイバー風味にして16人マルチプレイヤー対応したゲーム。 ヴァンパイアサバイバーライクなので大量に出てくる敵を味方と協力して倒していく。 成長要素もあり、メイン武器とサブ武器、自己パラメータの強化など基本的な要素はそろっている。

本作のユニークな点としてやはり大人数でのロールを意識したヴァンパイアサバイバーライクな協力ゲームという点であり、 各プレイヤーは使用キャラクターそれぞれの固有の役割を理解し、しっかりこなしていくことが攻略のカギとなる。

プレイした感想としてはロールをかなり意識する必要のあるバランスと、本作の移動操作しかできない仕様があまり噛み合っていない印象だった。 本作は16人という大人数での協力プレイ前提のゲームであるが、当然プレイヤー間でゲーム攻略する上での知識レベルは均一にならない。 通常の協力プレイゲームでは、知識、スキル不足なプレイヤーは逆に知識、スキルのあるプレイヤーがカバーできたりするのだが、 本作では強いロール性、またプレイスキルが反映されにくいデザイン故にカバーすることがほぼできない。 具体例を挙げれば初心者ヒーラーがいたとしても上級アタッカーはヒーラーの役割は決してカバーできない。 ほかにもチーム前提での共有リソースがあり、その運用が重要になるが知識のない人の選択いかんでは無駄に共有リソースが使われてしまい、いないほうがましになってしまう展開も起きえる。

さらにデザイン的によろしくない点として16人協力ゲームを名乗っているが、中盤までは4人チームで同時に別の場所でバラバラと攻略を進めるというデザイン故に実質的に1人の責任の重さが1/16になっていない。 さらにチーム間でのカバーというのもほぼできないので、一つのチームが全滅した場合は全体が攻略不可能な状態になるというデザインになってしまっている。

故に前述の知識のないプレイヤーがいた場合のカバーもしにくくなっており、チーム分けの状態如何ではよくわからないが、他チームがいつのまにか崩壊して攻略失敗というパターンもしばしば発生する*2。 おそらくだがいっき団結というタイトルにプレイヤーが期待したのはこんなロール性で協力プレイを強いられるバランスのゲームではなく、もっとライトに好き勝手に敵を倒すだけのゲームだったのではないかと思う。

たしかにパッと見は面白そうな要素を組み合わせたゲームではあったのだが、そもそもこれをいっきというタイトルでやることと、 実際のゲームでの各要素の調整がうまく噛み合っておらずゲーム制作の難しさを感じる作品だった*3

*1:逆に誰でもクリアできる良さもある

*2:他チームのカバーはどうやってもできないのでストレスしかない

*3:個人的にはコンセプトの時点で難しいと思っていたので然もありなんではあった。あと制作がサンソフトだしね・・・

1月まとめ

7 Days to End with You

表現が難しいが敢えて書くなら言語解読アドベンチャー。 記憶を失った主人公が言葉の通じない女性に介抱されるところから物語は始まる。 女性の言葉を理解することで自身のこと、介抱してくれた女性の謎、また世界のことを知る。

主人公は彼女の話す言葉の単語だけは正確に聞き取れるので*1、その単語が何を指すのかを場面や文脈から類推して単語辞書を少しずつ完成させていく。 単語辞書はプレイヤーの自由記述で作れるので、プレイヤーの単語辞書の作り方次第ではある場面では適切と思われた単語が、別の場面ではとんでもない内容になったりするのが面白い。 ゲーム開始時は単語が一つもわからないので、何もわからないが少しずつ辞書を埋めていくことでぼんやりとストーリはわかるようになっている。

ゲームとしては全ての単語を理解できなくてもなんとなくのストーリーは理解できるように作られているが 全てのEDや細かい裏設定を理解にするはかなり正しく単語を把握できてないんと到達できない作りになっている。 筆者は自力では正確な単語辞書を作れなかったので最終的には答えを見てしまったが、ストーリー自体は思っていた通りの内容だった。 正確な単語辞書を作ろうとするとそれなりに想像力や細かい注意力が必要になるが、言語解読というオリジナリティのあるゲーム性とストーリーは新鮮で面白いのでおすすめ。

NEEDBY GIRL OVERDOSE

少しお薬を多めに飲みがちな彼女あめちゃんをスーパー配信者の超天ちゃんとしてプロデュースするゲーム。

彼女は体力、メンタルともに強くはないので、彼氏であるプレイヤーが管理しないと配信者をやめたり、彼氏に愛想を尽かしてどこかに消えてしまう。いかに彼女の体調をメンタルを維持して配信を継続させファンを獲得していくかというのがゲーム性になる。

面白いのがこのゲームでは多数のイベント、エンディングが用意されており、 現代のネット上の承認欲求に飢えすぎた女性についてのこれでもかというほど描画してくるところ。例えば彼女はLINEを定期的に送ってくるが、それに反応しないと怒ってどこかに消えてしまうし、限界が来るとリストカットしだしたり、最悪薬にハマりすぎて電波を受信しはじめたりとどうしようもないイベントあるいはエンディングがある。

ゲーム開始時にこのゲームはフィクションであるということを強調してくるのだが、これほど現代のネット、SNSの闇要素を詰め込んだゲームというのはありそうであまりなかった。

筆者としてはそのなかで真ED?ともいえるEDの一つの演出がゲーム的にもメタ的な意味合いとしても感心させられるものだった。*2

実際のところゲーム性はそこまで深くはないので自力で全EDを見ようとするとしんどいが、ある程度満足したら攻略サイトを見るなりしてでもいいので全EDを全部見てみてほしい。それほどに多様なEDが用意されている。

純粋なゲームというよりノベルゲーとしておすすめの一作。

グランディア HDリマスター

往年の名作グランディアのリマスター。実はグランディア2,X,3はやっていたので唯一やっていなかったグランディア。地味に心残りだったのでプレイ。

物語としては冒険にあこがれる主人公ジャスティンが各地を冒険する中で仲間と出会い古代文明の謎を解き世界の滅亡を食い止めるというまさにテンプレのような内容なのだが、演出やキャラクターの魅力もあって先が読めても楽しめた。

近年のJRPGが少し内容がダークだったり、ひねったような内容のものが多くなってきている中で、ここまでどストレートな冒険活劇というのは却って新鮮で非常におもしろかった。

戦闘システムもただのコマンド形式のRPGではなく攻撃、防御の発動タイミングを予測したり、敵味方の位置取りを考えての特技の使用、行動キャンセルなど伊戦略的な面白さがある。*3 現代基準で見れば荒いもののベースとしては大変良くできたシステムなので、戦闘テンポが悪い以外はそこまで気にならなかった。*4

グランディア3がアレな感じで死んでしまったシリーズだが*5、戦闘システムはやはり素晴らしい作品なので、何かの拍子にグランディア4とかでないかなと思ってしまう。とはいえ聖剣伝説4みたいに出されても困るが・・・

Neon White

3Dアクションプラットフォーマータイムアタックゲーム。 3Dアクションプラットフォーマーではあるのだが、ゲーム性として重視されているのはゴールそのものよりも、通常はやりこみといわれるタイムアタック。 その点ではこれまでありそうであまりなかったタイプのゲーム。

ストーリーはあるにはあるのだが、その内容はかなり独特であまり魅力もない。 ただ3Dアクションプラットフォーマーとしてのレベルバランスはよくできていて、特にタイムアタックやステージ内に隠されたアイテムを見つけるためには、ステージの理解、特殊能力の発動の場所、タイミングを下がりたりパズル的な側面も多く、ただのアクションゲームだけで終わらない面白さがある。

というわけでそこそこ面白かったのだが、途中から同じことに繰り返しになっている感じがしてやめてしまった。最初からステージの全要素コンプリートしながら進めたのが良くなかったのと、ストーリーがもうちょっとモチベーションになったら続いたかも。

Warlander

20 vs 20での多人数pvpが楽しめる中世の城落としをモチーフにした戦争ゲーム。 プレイヤーは2つのチームに分かれて相手国の城の奥にあるコアを破壊すれば勝利。

城に潜入するには門を破壊したり壁に梯子をかけて侵入する必要があるが、敵陣へのワープポイント、門を破壊するための攻城兵器、逆の城の防衛の罠や大砲等の設備もある。直接のプレイヤー同士の戦闘だけでなく、各種設備の建築、修理などの要素も重要になる。

ゲームとしては多人数のチームpvpなので一人一人の責任は軽い。お祭り騒ぎのように適当に敵陣に突っ込み死んで遊ぶ分には楽しい。 ただし、少しでも真面目に勝ちを意識すると歯がゆい点が多い。 発売直後ゆえに人によって知識のばらつきが多きがかなり大きく、リーダーがからも支持もわかりにくい。 またキャラクターには永続的な成長要素があり、キャラクターが成長できているプレイヤーかどうかで大きな戦力差が発生している。 初心者とある程度成長したプレイヤー同士でも現状はマッチングしてしまっているようなので、今後発売から時間が経過するほど、この差は決定的になるだろう。

さらっと遊ぶ分には面白かったが、自分がコントロールできない要素で決着がつくのがだんだん耐えられなかったのでリタイア。

*1:特殊能力とかではなく、シンプルにゲームの都合

*2:さらに全EDに見れるこのゲームの根本の謎に迫るネタも予想はできてはいたが面白かった

*3:ここらへんはXまでやっていたので知ってはいたが、初代の時点でもかなり完成されていたと思う

*4:強いていていえば技、魔法が使用回数で成長するスキル性なのがちょっと辛かった

*5:正確にはグランディアオンラインで死んでしまったらしいが・・・

12月まとめ

ポケットモンスタースカーレット・バイオレット

言わずと知れたあのポケモン最新作。 ポケットモンスターシリーズはBWぶりでほぼ10年ぶりくらい。

各所で言われていた通りパフォーマンスの低下や細かいバグが散見されるなどの点は自分もやはり気になりはしたものの、致命的なバグに遭遇することはなかった。 総合的にはオープンワールドになった点や久しぶりのポケモンということでなかなかに楽しめた。

今作ではかわいいポケモン、また覚える技もおまかせで選択という縛りでプレイ。かわいかったポケモンが進化してかわいくなくなったり、おまかせの選択アルゴリズムにより有用な技を忘れ去られたり、何故か頑なに弱い技を残し続けていたりと適度に頭を悩ませる難易度だった*1

ストーリーは過去作のポケモン*2と比較すると世界を滅しうる伝説のポケモンも悪の過激派団体もおらず、ポケモンと共存する人間社会における少年少女のジュブナイルものという感じだった。ジュブナイルものなのでポケモンはストーリーの構成要素の一部でしかなく、あくまで少年少女の成長物語というのが今作のストーリーが良い評価を得ている一因なのだろう。

自分がやっていたころの古い過去作と比較すると人間達はかなり狙いにいったデザイン、設定のキャラクターが多い。ポケモンも純粋にポケモンというよりは人間のキャラクターで売っていく路線に移り変わっているのかもしれない。ポケモン単品だとポケモンのデザイン面でしかユーザーに請求できないが、トレーナである人間ならポケモン含むほかキャラクターとの関係性や、アニメを初めとした他コンテンツでも生かせるし話も広がりやすいので自然な流れだとは思う。

本当は対戦にも手を出そうと思ったが、育成が面倒くさくなり断念。 育成そのものは手間が随分減ったのはわかったのだが、初めの育成環境を整えるのがつらい。 昔は今より面倒なはずなのに育成環境の構築、ふ化厳選、努力値振り等々よく頑張ってたものだ*3

ブレスオブファイア2

少し前にNintedo switch online で2時間程度やっていたが、なんとなしに再開。 ブレスオブファイアシリーズはやったことないので初ブレスオブファイア*4

カプコンRPGはやったことなかったが、関西のノリや当時のソフト開発のノリがでていて非常に懐かしい気持ちになる。 当時の日本の笑いのノリでこういう感じあったよなという感じ。現代でこのノリはできないだろう

ブレスオブファイアシリーズというか、昔のSFCのゲームなのでエンカウント率がかなり高い。 システム面や戦闘のバランスも現在の基準でいうと良くはない*5

というわけで現代の温いゲームに慣れてしまった今の自分にはわりとしんどいタイプのRPGだが、気合い?と時間のある年末のお陰でなんとかクリア。 エンカウント率の高さ故にもうやりたくないというのが正直な感想だが、ブレスオブファイアシリーズも一応やったことがあると言えるようにはなった。

dark and darker

界隈で流行っていたのでアルファテストに参加。 ゲーム内容は一言でいうとファンタジー版タルコフであり、 目的はダンジョンに潜りアイテムを持ち帰り資産を増やしていくこと。

特徴としてはタルコフと同様でマルチプレイヤーで共通のダンジョンにぶち込まれるのと、脱出できなければ持っていた物資は全てロストする点。 他プレイヤーを倒してアイテムを強奪するのも良しとされるので、ダンジョン内のモンスターだけでなく他プレイヤーも襲い掛かってくるPvPvEとなっている。

まずモンスターと他プレイヤーの妨害があるので、生き残ってダンジョンからアイテムを持ち帰るのすら難易度が高い。 強い装備を身に着けてダンジョンに臨めば有利にはなるが、死亡時のリスクも高くそれもなかなかできない。ただそれ故に無事に帰還できた時の感動もある。

パーティーを組んでのプレイ*6も中々に楽しかったが、やはり死ぬとすべてのアイテムをロストするというのが中々にハードルが高い。 タルコフと同様にこのゲームについてこれる人はそうそういないだろうなと思う。

不思議のダンジョン 風来のシレン5plus

日本にローグライクの概念を普及させた不思議なダンジョンシリーズの5作目のsteam移植作。 steam saleなのと年末の暇な時間もあったので購入。ただの移植作ではなくオリジナルのNintedo DS版に多数のダンジョンが追加されている。

オリジナルのDS版は数年前にクリアしていたが見事にすべてを忘れていたので、細かい仕様や夜システム*7に苦しめられたがストーリーはそれほど苦労なくクリアできた。

これまでのもっと不思議*8に相当する原始の穴50Fという最低目標には到達できたのでこれを区切りに一先ず終了。 死ぬたびに糞ゲーと思うものの、なんだかんだまた始めてしまう安定の面白さはあった。

近年ローグライト要素を持った作品はインディーズ界隈を中心に多数でるものの、 不思議なダンジョンのような真の意味でのローグライク*9なゲームはあまり音沙汰ないので出してほしいものである。

Sifu

フランスのインディー発のsekiro likeなカンフー死にゲー。 不死の能力を得た主人公が父の仇である5人の達人へ復讐を果たす。

sekiroよろしく敵味方には体幹ゲージがあり、それを削ることで一撃で倒せる。 攻撃をガードさせたりジャストガードをすることで体幹は削れるので、どんどん敵を殴り、またジャストガードを決めていくことで流れるように敵を倒していける。

ユニークなのが老化の要素で主人公は敵にやられる毎に一定の年齢老けて復活する*10。老けることで最大体力は低下するが、攻撃力は上昇する。ただし70を超えると生き返れずにそのまま死んでしまう。老化はゲーム中で治す手段は一切なく、大体はゲーム途中で詰んでしまうことになる。いかに老化せずにゲームを進めていくかが重要になっていく。

本作の面白い要素はsekiro アクションとこの老化のシステムで、全5ステージのクリアするまでの間に70歳以上にならないように立ち回る必要がある。 最初は2ステージ目くらいで70歳を迎えてしまうが、プレイヤーの腕があがることでほぼ老化せずにステージを攻略できるようになってくる。 sekiroよりも多対一が発生しやすい構成になっているので敵の攻撃パターンだけではなく、複数の敵との位置取りまで管理して戦闘を行う必要があるのが中々に難しい。 各ステージの最後でボスとして立ちはだかる達人たちも特殊なモーションを多数持っているので、慣れるまでは単純に勝つだけでも苦労することになる。

基本的にはsekiroのようなハードな死にゲーなのでガンガン死ぬことになるが、 よくよく観察するとモーション自体はそこまで複雑でもないので、練習すればほぼ無傷で勝てるように調整はされている。 また得られた経験値を使用することでキャラクターを永久強化する要素もあるので、負け続けていても次第にプレイヤーが有利になるようにはなっている。

このゲームでとても便利だったのがボスを含んだ任意の敵と1:1で戦える練習モードがあること*11。 このモードお陰で苦手な敵との練習が簡単にできるようになっている。この手の死にゲーでは敵との戦闘の練習をするのが必須なので、その手段をシステムとして提供してもらえるのは大変ありがたかった。 本作はただ一回勝利するだけではなく、最終的には安定して死なずに勝利できなければならないので、この練習モードを付けたのは英断だろう。

本作の評価をまとめると練習すれば丁度いい難易度になるバランス調整、老化システム、そして練習モード、これらが噛み合った非常によくできた死にゲーだった。 プラットフォームがnintedo switchとepic gameにしか現時点で対応していないが*12、steamにも対応するとのことで非常におすすめの作品。 個人的には2022年でもっともよい作品となった。

*1:かわいいかどうかは完全に主観だが、大体は進化ででかくなったり、かっこよくなるのでアウト

*2:BW以前くらい

*3:カジュアルレベルだが第四世代の対戦はやっていた

*4:正確には昔に少しだけ友人に借りて3をやったが、1時間程度でやめてしまった

*5:発売当時としても一線級のRPGと比較すると少し見劣りする

*6:最大3人でパーティーを組める。ソロだと完全に不利なので組まないと厳しい

*7:夜だと周囲が見えなくなり、夜モンスターという特殊なモンスターが出現する。これまでのシレンとはかなり違うテイストになっている

*8:持ち込み不可、すべてのアイテムが未鑑定

*9:伝統的ローグライクと呼ぶらしい

*10:通常は一歳老けるだけだが、連続して死ぬほど一気に老ける

*11:無敵状態で戦えるので安心して敵の攻撃へのジャストガードの練習ができる

*12:2022/12/31時点