にそべげ

個人の感想です。

12月まとめ

ポケットモンスタースカーレット・バイオレット

言わずと知れたあのポケモン最新作。 ポケットモンスターシリーズはBWぶりでほぼ10年ぶりくらい。

各所で言われていた通りパフォーマンスの低下や細かいバグが散見されるなどの点は自分もやはり気になりはしたものの、致命的なバグに遭遇することはなかった。 総合的にはオープンワールドになった点や久しぶりのポケモンということでなかなかに楽しめた。

今作ではかわいいポケモン、また覚える技もおまかせで選択という縛りでプレイ。かわいかったポケモンが進化してかわいくなくなったり、おまかせの選択アルゴリズムにより有用な技を忘れ去られたり、何故か頑なに弱い技を残し続けていたりと適度に頭を悩ませる難易度だった*1

ストーリーは過去作のポケモン*2と比較すると世界を滅しうる伝説のポケモンも悪の過激派団体もおらず、ポケモンと共存する人間社会における少年少女のジュブナイルものという感じだった。ジュブナイルものなのでポケモンはストーリーの構成要素の一部でしかなく、あくまで少年少女の成長物語というのが今作のストーリーが良い評価を得ている一因なのだろう。

自分がやっていたころの古い過去作と比較すると人間達はかなり狙いにいったデザイン、設定のキャラクターが多い。ポケモンも純粋にポケモンというよりは人間のキャラクターで売っていく路線に移り変わっているのかもしれない。ポケモン単品だとポケモンのデザイン面でしかユーザーに請求できないが、トレーナである人間ならポケモン含むほかキャラクターとの関係性や、アニメを初めとした他コンテンツでも生かせるし話も広がりやすいので自然な流れだとは思う。

本当は対戦にも手を出そうと思ったが、育成が面倒くさくなり断念。 育成そのものは手間が随分減ったのはわかったのだが、初めの育成環境を整えるのがつらい。 昔は今より面倒なはずなのに育成環境の構築、ふ化厳選、努力値振り等々よく頑張ってたものだ*3

ブレスオブファイア2

少し前にNintedo switch online で2時間程度やっていたが、なんとなしに再開。 ブレスオブファイアシリーズはやったことないので初ブレスオブファイア*4

カプコンRPGはやったことなかったが、関西のノリや当時のソフト開発のノリがでていて非常に懐かしい気持ちになる。 当時の日本の笑いのノリでこういう感じあったよなという感じ。現代でこのノリはできないだろう

ブレスオブファイアシリーズというか、昔のSFCのゲームなのでエンカウント率がかなり高い。 システム面や戦闘のバランスも現在の基準でいうと良くはない*5

というわけで現代の温いゲームに慣れてしまった今の自分にはわりとしんどいタイプのRPGだが、気合い?と時間のある年末のお陰でなんとかクリア。 エンカウント率の高さ故にもうやりたくないというのが正直な感想だが、ブレスオブファイアシリーズも一応やったことがあると言えるようにはなった。

dark and darker

界隈で流行っていたのでアルファテストに参加。 ゲーム内容は一言でいうとファンタジー版タルコフであり、 目的はダンジョンに潜りアイテムを持ち帰り資産を増やしていくこと。

特徴としてはタルコフと同様でマルチプレイヤーで共通のダンジョンにぶち込まれるのと、脱出できなければ持っていた物資は全てロストする点。 他プレイヤーを倒してアイテムを強奪するのも良しとされるので、ダンジョン内のモンスターだけでなく他プレイヤーも襲い掛かってくるPvPvEとなっている。

まずモンスターと他プレイヤーの妨害があるので、生き残ってダンジョンからアイテムを持ち帰るのすら難易度が高い。 強い装備を身に着けてダンジョンに臨めば有利にはなるが、死亡時のリスクも高くそれもなかなかできない。ただそれ故に無事に帰還できた時の感動もある。

パーティーを組んでのプレイ*6も中々に楽しかったが、やはり死ぬとすべてのアイテムをロストするというのが中々にハードルが高い。 タルコフと同様にこのゲームについてこれる人はそうそういないだろうなと思う。

不思議のダンジョン 風来のシレン5plus

日本にローグライクの概念を普及させた不思議なダンジョンシリーズの5作目のsteam移植作。 steam saleなのと年末の暇な時間もあったので購入。ただの移植作ではなくオリジナルのNintedo DS版に多数のダンジョンが追加されている。

オリジナルのDS版は数年前にクリアしていたが見事にすべてを忘れていたので、細かい仕様や夜システム*7に苦しめられたがストーリーはそれほど苦労なくクリアできた。

これまでのもっと不思議*8に相当する原始の穴50Fという最低目標には到達できたのでこれを区切りに一先ず終了。 死ぬたびに糞ゲーと思うものの、なんだかんだまた始めてしまう安定の面白さはあった。

近年ローグライト要素を持った作品はインディーズ界隈を中心に多数でるものの、 不思議なダンジョンのような真の意味でのローグライク*9なゲームはあまり音沙汰ないので出してほしいものである。

Sifu

フランスのインディー発のsekiro likeなカンフー死にゲー。 不死の能力を得た主人公が父の仇である5人の達人へ復讐を果たす。

sekiroよろしく敵味方には体幹ゲージがあり、それを削ることで一撃で倒せる。 攻撃をガードさせたりジャストガードをすることで体幹は削れるので、どんどん敵を殴り、またジャストガードを決めていくことで流れるように敵を倒していける。

ユニークなのが老化の要素で主人公は敵にやられる毎に一定の年齢老けて復活する*10。老けることで最大体力は低下するが、攻撃力は上昇する。ただし70を超えると生き返れずにそのまま死んでしまう。老化はゲーム中で治す手段は一切なく、大体はゲーム途中で詰んでしまうことになる。いかに老化せずにゲームを進めていくかが重要になっていく。

本作の面白い要素はsekiro アクションとこの老化のシステムで、全5ステージのクリアするまでの間に70歳以上にならないように立ち回る必要がある。 最初は2ステージ目くらいで70歳を迎えてしまうが、プレイヤーの腕があがることでほぼ老化せずにステージを攻略できるようになってくる。 sekiroよりも多対一が発生しやすい構成になっているので敵の攻撃パターンだけではなく、複数の敵との位置取りまで管理して戦闘を行う必要があるのが中々に難しい。 各ステージの最後でボスとして立ちはだかる達人たちも特殊なモーションを多数持っているので、慣れるまでは単純に勝つだけでも苦労することになる。

基本的にはsekiroのようなハードな死にゲーなのでガンガン死ぬことになるが、 よくよく観察するとモーション自体はそこまで複雑でもないので、練習すればほぼ無傷で勝てるように調整はされている。 また得られた経験値を使用することでキャラクターを永久強化する要素もあるので、負け続けていても次第にプレイヤーが有利になるようにはなっている。

このゲームでとても便利だったのがボスを含んだ任意の敵と1:1で戦える練習モードがあること*11。 このモードお陰で苦手な敵との練習が簡単にできるようになっている。この手の死にゲーでは敵との戦闘の練習をするのが必須なので、その手段をシステムとして提供してもらえるのは大変ありがたかった。 本作はただ一回勝利するだけではなく、最終的には安定して死なずに勝利できなければならないので、この練習モードを付けたのは英断だろう。

本作の評価をまとめると練習すれば丁度いい難易度になるバランス調整、老化システム、そして練習モード、これらが噛み合った非常によくできた死にゲーだった。 プラットフォームがnintedo switchとepic gameにしか現時点で対応していないが*12、steamにも対応するとのことで非常におすすめの作品。 個人的には2022年でもっともよい作品となった。

*1:かわいいかどうかは完全に主観だが、大体は進化ででかくなったり、かっこよくなるのでアウト

*2:BW以前くらい

*3:カジュアルレベルだが第四世代の対戦はやっていた

*4:正確には昔に少しだけ友人に借りて3をやったが、1時間程度でやめてしまった

*5:発売当時としても一線級のRPGと比較すると少し見劣りする

*6:最大3人でパーティーを組める。ソロだと完全に不利なので組まないと厳しい

*7:夜だと周囲が見えなくなり、夜モンスターという特殊なモンスターが出現する。これまでのシレンとはかなり違うテイストになっている

*8:持ち込み不可、すべてのアイテムが未鑑定

*9:伝統的ローグライクと呼ぶらしい

*10:通常は一歳老けるだけだが、連続して死ぬほど一気に老ける

*11:無敵状態で戦えるので安心して敵の攻撃へのジャストガードの練習ができる

*12:2022/12/31時点