にそべげ

個人の感想です。

10月まとめ

CrossCode

9月に引き続き。 ストーリーをひとまずクリア。

クリアした感想としてはまず思ったのが、ダンジョンが濃すぎてしんどかったという点。 このゲームのクリア率は15%程度しかないのだが*1、その理由は間違いなくダンジョンのせい。 ダンジョンのパズルの謎解きのギミックがかなり凝っていて、さらに解き方がわかっても 高難度なアクションを要求してくる*2。そしてその物量もかなり多い。 ダンジョンを一つクリアするのにもかなり疲弊してしまう。

ダンジョン以外の要素もそれぞれ良く練られて総合的に見れば良作なのは間違いないのだが、 ダンジョンについては詰め込みすぎなので緩急をもうちょっとつけても良かったのではないかなと思う。

とはいえストーリーもよかったし、RPG要素、アクション要素どれもよくできていたのは間違いない。 一気にやろうとするとダンジョンの濃さにやられてしまうかもしれないので、のんびりやったほうが良いかもしれない。

すばらしきこのせかい -Final Remix-

switchのフリートライアルでできたのでストーリークリアまで。

オリジナルのnintendo DS版はやったことないのだが、操作系がかなり辛い*3。 ポインタ形式、タッチ形式と二つあるが、そのどちらもかなり難がある。 ポインタ形式については、switch版のためにとりあえず付けた感満載でかなり無理がある。

キャラクターの移動がキャラクターをドラッグして動かす形式をとっているが、このキャラクターのドラッグというのが敵に近づいた際に曲者。敵をドラッグした扱いになったり、そもそもキャラクターのタッチ判定が微妙に小さいせいかとっさの移動、回避が難しい。バランス的に攻撃はきちんとよけれないと後半は難しいバランスなのでこの操作系はかなり辛い。

そもそも指でタッチすると自身の手で画面が見えにくくなるという問題もあるのと、 指で動かすわりには誤タッチできてしまうオブジェクト、回避すべき攻撃が多いので真面目にやるならタッチペンは必須となるだろう*4

攻撃方法もタッチスクリーンをフルに活用していてオブジェクトをスワイプ、ドラッグ、こする、タッチ、連打と色々用意されている。 ただ本作は上手くやろうとすると攻撃しつつ敵の攻撃を回避する操作を必要とするため、 入力に時間がかかる一定時間のドラッグ、こするといった攻撃方法は使いにくく微妙なバランスになってしまっている*5

switch移植時にタッチ+スティックの両対応した新しい操作系を作ればなんとかなった可能性はあるが、スマホ版にテーブルモード対応のためのポインタ操作追加という程度のやっつけで終わってしまったのは悔やまれる。

ストーリーはスクエニお得意?のコミュ障系主人公がだんだん心を開いて世界、他者のすばらしさに気付くみたいなテイスト+当時流行のデスゲーム系。ただし謎、伏線の散りばめ方は上手くてわりと先が気になる感じになっていた。 クリア後のシークレットレポートをあつめてわかる裏設定も見るとおもしろい*6

BGMはかなり力を入れていて凝った曲が多数収録されている。ボーカル曲を各所にぶち込みまくってくるのはペルソナ味が強い。一部の曲は聞いたことある曲だったので、この作品の曲だったんだなと気づいた。 ただ時代のせいか今聞くと一部すこしダサさを感じてしまう*7

全体的にはやはり操作体系がかなり足をひっぱていて、たぶんDS版をやるのが正解なんだろうなという感想。 大本が特殊なハードであるDSに最適化して作られた作品なので他のハードでやるのがもともと無理筋なのかもしれない。 switch版に関してはストーリーやBGMを知るためにやるためのものでゲーム性は重要視しないほうがよい。

世界観、ストーリーはそれなりに面白かったので続編の「新すばらしきこのせかい」にすこし興味は出た。かなり安くなったらやろうか。*8

scarlet nexus

バンナムのマルチメディア連動型のアクションRPG。実はアニメも同時期にやっていたらしい。 発売から僅か三ヶ月でXGPに入れられていたのでプレイ。

ストーリーはサイバーパンク味ある世界観で超能力者部隊である怪伐軍に入隊した主人公が世界を巻き込むアレコレに巻き込まれていくよくあるやつ。

マルチメディア展開するためなのか主要キャラクターはそれぞれ受けそうな属性をちりばめられていて、どれかはヒットするでしょうという感じ。 その分わりとテンプレっぽい感じのキャラクターが多めで奇抜な感じのキャラクターはいない*9

ストーリーは途中からわりとシリアスな展開になっていくのだが、キャラクター推しをしたいバンナムの意図なのか シリアスな状況にもかかわらず敵対しているはずのメンバーとお茶や世間話をしたりと滅茶苦茶なキャラクターの掘り下げイベントがある。これについてはツッコミどころしかないのだが、だれか止める人はいなかったのだろうか*10

そんな感じでストーリーは全体的にツッコミどころが多いのだが、逆にアメリカドラマのごとくダイナミックなストーリー展開をするのでわりと先が読めない。 細かいことは置いておいて、いかにプレイヤーの興味をもたせる引きを作らせるかに注力している作り。 その点で粗はちょこちょこあるが本作のストーリーは個人的には意外に嫌いではない。

アクションは主人公の超能力である念力をはじめ、仲間のもつ発火、瞬間移動などの様々な超能力を利用して戦える。 アクション自体はレスポンスも悪くなく、超能力も効果が派手で複数能力の並行利用可能だったりと思ったよりは色々はできる。 ただし敵の種類が多くないのと、一部の敵については無駄に硬いのとダンジョンの構造がシンプルなせいで終盤は単調になっていた。

アクションRPGなのでキャラクターの成長要素やサブクエストはあるのだが、 ストーリーを進めるだけならレベルは困らないし、獲得できるスキルもそこまで戦闘を大きく変えるほどの要素はなく成長要素がそれほど機能していない*11。 サブクエストもやる意義が見当たらないお使い程度のものばかりなのでRPG的な楽しみはそれほどは得られない。 少なくとも難易度ノーマルだとRPG要素は期待せず、ほぼアクションゲームとしてみてよい。

全体としていつも通りのバンナムのつくるキャラ主体のゲームという感じ。悪くはないのだがおすすめできるほどのゲームではない。 ただ久しぶりにバンナムのゲームをやって想像よりはアクションの出来がよかったのと、ストーリーもそれなりに悪くなかったので個人的にはやって後悔というほどではなかった*12

AI:ソムニウムファイル

超高性能AIを搭載した義眼(アイボウ)を片目に宿した捜査官 伊達鍵として殺人事件を捜査していくノベル・アドベンチャーゲーム。 すこしグロテスク描写あり。これもXGPに入っていたのでプレイ。

基本は通常のノベルゲームと同様に選択肢を選んでいくだけだが、本作で特徴的なのがPsyncと呼ばれる装置を利用して被疑者の夢を覗き探索することができるソムニウムパートである。 ソムニウムパートでの探索には制限時間があり、夢世界のオブジェクトを調べるたびに制限時間が消費される仕組みになっている。 調べたオブジェクトによっては制限時間の消費を抑えるアイテムが手に入ったり世界が変貌して先に進めるようになったりと、どのオブジェクトをどのように調べるかが重要になる。 またソムニウムパートでの振る舞いによっていくつかのシナリオルートが分岐するようになっており、様々なルートを見ることで事件の謎を解き明かしていくことになる。

ノベルゲームなのでシナリオの出来がゲームの出来として重要になるが、シナリオ自体はなかなかよくできており 道中は不可解なことや伏線が端々に登場するが、最後にはきれいに回収される*13。 難を言うなら全体的にキャラクターや小ネタの癖が少し強く、そのネタ的な演出がシナリオに絡んできてしまっている点*14。この手のゲームだとよくあるノリではあるのでまぁそのうちに慣れるが、個人的にはこの作品のシナリオの持ち味を少し損なっている印象を持った。ちなみに推理物ではないので自分で犯人当てをしないといけないとかそういった心配は不要。

シナリオがよくできているのでわりと満足な作品ではあったのだが、残念だった点として本作の特徴であげたソムニウムパートが挙げられる。 ソムニウムパートは夢世界での探索ということでオブジェクトを調べた結果おこる出来事に論理性はほぼない。そのため適切な行動を選べるかどうかは運ゲーになってしまいゲーム性としては微妙なところがある*15。またソムニウムパートで時間切れになり失敗するとまた初めから同じことを繰り返さないといけないが、繰り返しは同じオブジェクトを1からまた調べて選択肢をただ選び直すだけになってしまい作業感がかなり強く出てしまう。 間違った選択肢を選んだ際の小ネタもそれなりに凝っていたりする割にはこのやり直しが苦痛なので、せっかく仕込んである小ネタを見に行こうとは思いにくい構造になってしまっていて少々もったいないと思う。

と書いたが、前述のとおりシナリオはよくできているので少し癖のあるキャラクターにさえ慣れればお勧め作品。

*1:2021/10時点 steam調べ

*2:実はアクションについては簡易モードがあるが、気づかないかも・・・

*3:DS版もかなりトリッキーな操作体系だったらしいが

*4:特に手が大きい人だと細かい部分のタッチは無理

*5:左手でキャラクターをドラッグ操作しながら、右手で敵を一定時間ドラッグとかは仕様的にできない模様。できたとしてもかなりの操作難易度+画面がさらに見えにくくなるだろう

*6:これは正直面倒なのでネタバレみて終わらせた

*7:90年代の曲は一週回った感じでダサいというよりもレトロ感や味を感じるのだが、00年代の曲はまだそこまでいってないのかも。ただの個人のセンスの話ではあるが

*8:この時点で本作のフリートライアル、移植は成功なんだろう

*9:正直キャラクターほぼ全員がどこかで見たような既視感を覚える

*10:言い訳のように「お互いの立場はいったん忘れてと」いうワードがキャラクターからちょこちょこでてくるあたり、制作側も無茶があるとは当然わかっていたのだろう

*11:逆に言うとそこらへんの稼ぎやスキルぶりが適当でもまったく問題ないのでライト層まで踏まえるとわるくはない

*12:ただこれを定価の9000円でやったら後悔してたとは思う

*13:もちろん細かい粗はあるが、まぁ許容範囲内

*14:いわゆるライトノベル的なノリだが、そのノリが本来シリアスであるべき場面でも出てきてしまう。

*15:ある程度の法則性はあるのだが、細かいところは試行錯誤するしかない